ノープランNZ旅行記 46日目 其の壱
46日目(2023/1/27)
この日は朝から雨だった。
朝起きて書いたモーニングノート。
ダニーデンに来ての気づきは。
やっぱり音楽が好き。音楽に乗って体を動かすのも好き。
叫ぶのも好き。みんなと楽しく盛り上がるのも好きだ。話すのも好き。
ずっと街、商店街を歩いていても面白くはないかな。楽しいのは最初だけ。面白いお店があれば通うとは思うけど、今のところダニーデンでは、そういう感じのところはないかも。オーガニックショップくらい。
アートは好きなのか?
音楽が好きっていう気づきは本当?その何が好きなのか。お酒もそうだけど、「陶酔する」ことが好きなのかも。星読みでも言われたけど。
何も書きたくない、することない時、結局お酒を飲むになってしまう。
だけど、山とか海とか自然が近くにあれば、そこを歩こうかな、という思考になる。
だから、自分には手軽に歩ける自然が身近に、徒歩圏内にある方が良いように思う。
たぶん、住む場所はそういうところ。
街にビール屋があれば、結局行ってしまうから。
ダメってわけじゃないけど、それしか選択肢が無いっていうことが問題。
なぜバンドTシャツを買うのか?
なぜ会場で着たいのか?
着る物は自分のアピール。自分から言葉でなかなか言えないから、アピールできないからか?
着ているものを見てもらうことで、気づいてもらいたいのか?
記憶、思い出として残したい?
自分の中に、というより、周りに示したいのか?
自分は、日にちが入ったモノを買う事を欲する。
それを考えると、思い出を形にする何かが欲しいのかもしれない。
それは、Tシャツを買う以外にも方法はある。ポスターと写真を撮るとか、会場内で自撮りするとか。
長期滞在したい、というのは、次の行動を考えなくて良いから?楽したいから?
まだ楽しめていない??
今読んでも自分に刺さることが多い。
たまに自分の書いたことを読み返すのはいいことだな、と今これを書いていて思う。
この日は朝起きてふと昨日のスタジアムのゴミ拾いをしたい、と思った。
昨日のライブはとても楽しかったけど、会場内に落ちていたゴミも半端なかったから。
あと、ここダニーデンに2/1までいたいというのは本心なんだろうか?という疑問も浮かんだ。
当初、2/1まで1週間近く滞在しようと考えていた。
「次を決める事を考えるのが嫌で、楽したいから、だからじゃない?」そうも思えた。
結局、滞在期間を短くする事をホテルに打診して、ゴミ拾いするかは置いておき、スタジアムに向かった。
スタジアムに行く前に、荷物を預かってもらいたいとお願いしに、今夜から泊まるホテルに向かった。
その途中、ホームレスの人が道端で「help+food」と書かれた段ボールを置いて座っていた。
いったんはそこを通り過ぎた。
でも、歩きながら考えた。
「あぁやって道端に座るって相当の覚悟だよな」と。
お金と食べ物を恵んで欲しいって言うのは。毎日生きるのに必死なんだよなと。
「あとで今自分が持っている食べ物を持ってこよう、自分はまだ買えるだけのお金があるし」、と思ったけど、
「後でじゃなくて今やろう」と思って手持ちのドライフルーツの袋をリュックから出した。
そして、引き返して渡した。
ホームレスの男性は嬉しそうな顔はしなかった。
いったんは自分の中で満足みたいなものはあったけど、彼が喜ばなかったので、少しだけ気持ちがモヤった。
喜んだ顔がみたかったのか、それとも感謝されたかったのか。
ホテルで荷物を預かってもらえたので、それを置かせてもらい手ぶらでスタジアムの方へ向かった。
ちなみに余談だけど、ホテルで対応してくれたフロントの女性、テキパキしていて理解が早くてとても頭がキレそうな印象を受けた。
英語はとても聞き取りやすく、アメリカ英語かなって思った。
めちゃくちゃ早口だったけど、言っていることはほぼ分かった。
多少は英語のヒアリングが上達したのかな?
スタジアムに向かう途中の道に、チラホラと昨日のライブのリストバンドが落ちていたのを見つけ始めた。
最初はスルーしていたけど、目につくリストバンドを拾うことにした。
手ぶらで袋を持っていなかったから、リストバンド以外のゴミを手当たり次第に拾うことはできなかった。
でも、せめて、「ライブがあると汚くなって困る、やめて欲しい」と少しでも住民の人が思わなくなるように、という気持ちもあった。
自分自身が音楽が好きで、ライブや音楽に救われたことがたくさんあるから。
だから、今の自分にできることとして、目についたリストバンドを拾うことにした。
リストバンドは蛍光色だから目につきやすかった。
そして、スタジアムまでの道には結構な数のそれが落ちていた。
ゴミを拾いながら歩いて、スタジアムについた。
中が見えたけど、掃除している人の姿は見えず、昨日のライブ後に片付けたんだろうなと思った。
会場の周りのゴミがほとんどなかったし。
ただ、感謝の気持ちを誰かスタッフに伝えたい、と思っていたら、入り口のテントを畳んでいる女性がいたので、かなり迷ったけど声をかけた。
「昨日はとても楽しかったから、全てのクルーにありがとうと言いたい」と彼女に言った。
彼女は「It’s OK」と軽く言っただけだったけど、自分の中では満足した。
ゴミ拾いもそうだけど、自分がやりたいからやる、それに対して周りにどう思われるかとかは関係ない。
自分が良い意味で良ければそれでいい。今朝はそう思えた。
あと、ネルソンにいる時も思ったことけど、老人が多いな、ということになぜか意識が向きやすい。
自分では普通だと思っていたけど、そう感じない人もいるんだよな、きっと。
なんてことをふと思った。
その弍へつづく
