ノープランNZ旅行記 35日目 其の壱
35日目(2023/1/16)
昨夜は9時頃まで本を読んだあとにベッドに入ったけど、一昨日より周りが静かだったこともあって、すぐに寝ついていた。
少しアルコールが残ってたこともあったからかもしれない。
そして、この日の朝は3時半過ぎに目が覚めた。
すぐ起きようかと思ったけど、トイレに行ってからそのまま二度寝をして、結局5時半過ぎに再び目が覚めた。
すると、なんだかうるさい。どこかの部屋で音楽か何かをかけて笑っているのが聞こえた。
うるさい。イラつく。
「なぜいらつくのか?」と考えてみた。
人のことを考えない、気遣いできないことに対して。まだ周りは寝てる人がいるかもしれないのに。
自分ならやらないのに。でもそれは自分の過去にインストールされた価値観。
好き勝手にやっていることに対して、嫉妬をしている?自分はできないから?
いや…それはないだろう、恐らく。
声だけを聞いて何も考えてなさそうだと思ってしまう。要らない思考。
勝手な先入観、とても良くない。
いや、これは過去に自分を守るために作った防衛本能の一つだ。
自分を正当化するための。もう捨てたいと思っているのに。
「なぜ怒る?」
「自分がこれだけいつも周りのことを考えているのに、考えていないと思うから?」
「でもそうじゃないよ?たぶん」
「自分ができないことしてるから?」
「嫉妬?羨ましいの?」
そんな自問自答をしていた。
でも、うるさい時間は10分か15分で終わった。
たったそれだけの時間なのに。
ちょっとしたこと、短い時間のことを、全ての事のようにとらえる癖。
二極化思考(All or Nothing)、これも自分ではすでに認識している悪い癖。
捨てたいと思っている悪い癖も、なかなかすぐには捨てられない。でも、そんなもん。少しづつだ。
軽くヨガをして水を飲んだ。
ふと、ビールを1缶空けようと思った。
この時点で三本のビール缶が手元にあった。
これを全て背負って歩くのは重たいし。
そう思って、ピーマンとにんじんを食べながら、ビールを飲み始めた。
ぬるいけど美味しかった。
部屋に冷蔵庫は無かったけど、NZの朝は夏でも割と冷えるから、ビールもそこまでぬるくなかった。
West Coast IPA。昔は好きで良く飲んでた。グリーン…フラッシュだ、ベアードのタップルームで良く飲んだ。
この時飲んだIPAの度数はそこまで高くなかったけど美味しかった。
West Coast IPAはだいたいアルコール度数が高いから。
EDDYLINE BREWERY、リッチモンド近くにあって、明日にでも行こうと思っているところだ。
昨日は胃腸を休めるために何も食べない、なんて思っていたけど、結局昨日マーケットで買ったアプリコットも食べた。
朝一だったからか、若干ほろ酔いになった。
最近ほぼ毎日ビールばかり飲むからお腹が気になる、とはいえ周りから見たら全然なレベルなんだろう。
気にし過ぎ。
「1日2万歩歩いてるうちは大丈夫かな(笑)」
と自分を納得させた。
そしてふと、久しぶりに自分のブログを開いてみると、前回投稿したはずの内容が消えていた。。。
「ショック。。。」写真選びとか、結構時間を使ったから。
でも、思い当たる節はあったし、まぁしょうがない、改めて後で書こうと思った。
この日は10時過ぎに出発するバスに乗る予定だった。
バス乗り場は宿から歩いて30分くらいだから、少し余裕を見て9時過ぎに宿を出た。
この日の朝も良い天気だった。
ただ、歩きはじめは足どりが重かった…
ビール1L(2缶)と昨日買ったアプリコットの残りがあったから。
「1.5キロほど増えたかも。重い。」
ドライフルーツやナッツもその時持っていたし、なんだかんだ食料でバックパックが重くなっていたから、適度に消費しないとな、と思った。
少なくとも、ここ数日はゆっくりできるはずだから、その間に。
食べ物をちょこちょこ買う割には、その頻度に対する消費速度が遅かった。
「何かあった時のために」的な意味で食料を買うことが多かったけど、きっと”需要と供給”のバランスが悪かったのだと思う。
日本にいた時も、量り売りで買っていたにも関わらず、買う量が多過ぎて消費に時間がかかっていた。
きっと、「自分はこの期間にこれだけ食べる」という認識が正確じゃない。
むしろ、不安とか欲が大きくて、必要以上に買ってしまう感じだった。
この時の旅を通じても、その”買い過ぎ”を少しづつ調整するように心がけてはいた。
バス乗り場近くまで行くと、この日の朝は寿司カフェが開いていた。
寄ろうか迷ったけど、朝食を食べたばかりだしお腹が空いていなかったから、今回はタイミング合わなかったと思って寄らなかった。
「せっかくだし」だけで行かなかったことは、自分の中での成長のひとつ。
バス乗り場に着いて、ベンチに座ってバスを待っていた。
バスが来るまでの間に、2組の人たちに話しかけられた。
1人はヒッピーっぽい男性で、タバコを持ってないかと、聞かれた。
もう1組は旅行者らしいカップルだった。
「Abel Tasmanを歩いたか」と聞かれた。彼女さんの英語はかなり聞き取りづらかったけど、大枠は理解できた。
「Marahau からBaker Bayまで10時間かけて歩いた、帰りはアクアタクシーで戻ってきた」
「1日で?」
「Yes」
彼らはカヤックについて話をしていたから、カヤックを見かけた、的なことは話した。
彼女らが去った後、おじさんがやってきた。
おじさんは、バス乗り場近くのゴミ拾ったり、ゴミ箱から溢れたゴミを拾って、そこに入れたりしていた。
それを見て、罪悪感にかられている自分に気づいた。
道端にゴミが落ちていることは気づくことはあっても、進んで拾ったことはなかった。
でもゴミが落ちていることを見ると心地よくはない。でもゴミは拾わない。
こんな気持ちに違和感を感じていたからかもしれない。
でも、この時のおじさんの行為を見て、ゴミ箱の周りだけとか、自分に負担のない範囲からできることをすることでいいかも、と思えるようになった。
其の弍へつづく