ノープランNZ旅行記 28日目 其の弍
空港に着いてチェックインをすると「非常口の席に指定されています」とのアラートが出た。
その意味がよく分からなかったから、席を変えたくて変更ボタンを押すと、航空券でない紙が出てきた。
それをスタッフさんに渡せとの指示。
「流れのまま発券しとけば良かった」と若干後悔しつつ、スタッフさんに話しかけ、航空券を発券してもらった。
この日のゲート番号は1で、手荷物検査場所の外に位置していた。
なぜだろう?と不思議に、そして若干不安に思いながら搭乗時刻がくるのを待った。
その間、空港のスタッフさんにチケットを見せてゲートの場所を確認したけど、間違っては無さそうだった。
時間になったのでゲートへ行くと、他の人もいたのでその列に並んだ。
車椅子の人が並んでいたから、「もしやここは特別な入り口か?」と思ったけど、結果としては違った。
ゲートが開いたので、車椅子の人に続いて進もうとしたら、「まだダメ」みたいなこと言われて、
スタッフさんにめっちゃ早口で話をされたけど、全く分からず、さすがにYesとは言えなくて頷いただけにした(今思えばYesと同じか)。
その後「進んでいいよ」と言われゲートを通り進むと、乗る飛行機はプロペラ型の小型機だった。
どうやらこのゲートは小型機専用なのかもしれなかった(分からんけど)。
乗ると、結局非常口の近くの席で、色々と添乗員の人に指示をされた。
緊急時のサポートをするようだった。
これも完全に理解できなかったから、絵付きの説明書は念のため読んでおいた。
その後、僕の隣の席に来たのは、おばちゃん(だったと思うけど)で、蛍光ピンクの爪に同じような色の口紅そしていた。
なんかそれを見ただけで「ゲッ」て思ってしまった、反射的に。
でも、「見た目で判断するの良くないな、この人がこういう服装だったりをしているのは、それなりに理由があるんだから」自分に言い聞かせた。
この日は天気が良くて、窓側の席ということもあり、地上がよく見えた。
だから、ずっと外を見ていた。
離陸してすぐ、クィーンズタウンの街が窓から見えて、あそこにいたんだな、って思いながら見てた。
雲がないからか、低空飛行していたのか、理由は分からないけど、ずーっと外の景色を見ることができた。
離陸してから1時間ほどでクライストチャーチ空港に着いた。
ネルソンへは直行ではなく、クライストチャーチ経由だった。
降りるために機内の通路で待っていると、後ろの席の子供(2歳くらいかな)がこちらを見て手を振る仕草をしてきた。
「かわいいな、白人の男の子かな。」
そう思いながら、こちらも笑顔で手を振りかえした。
そしたらその子はまた手を振ってきたので、しばらく手の振り合いをしていた。
飛行機のドアが開き、割と急いで外に出た。
乗り換え時間は30分あったけど、搭乗開始は15分後。
乗り換え場所までどれだけの距離があるのかが分からなかったのと、トイレに行きたかったのでとりあえず走った。
結果的にぜんぜん間に合ったけど(笑)
クライストチャーチからネルソンへの飛行機も小型機だった。
この時は非常口近くではなく、普通の席だった。
隣に来たおばちゃんが「どうも」的な挨拶をして、笑いかけてきたから、こちらも笑顔で返した。
些細なやりとりが心地よかった。
飛行機に乗るたびに、小型機でも水とお菓子のサービスがあった。
これまでは「せっかくだし」という気持ちもあり毎回もらっていたけど、今回は水だけもらってお菓子は遠慮した。
来るもの全て拒まないできたけど、「全部もらう必要ないな」と、ここ数回飛行機の中で断っている人を見て思ったから。
貧乏性で、無料のモノはついもらってしまっていたけど、「その時に本当に必要か」というのを考えるのは大事だなって思った。
大袈裟かもしれないけど。
離陸後、1時間も経たずにネルソン空港に到着した。
ネルソンは天気がめちゃくちゃ良くて、宿のチェックインまでかなり時間の余裕があったから、空港から歩くことにした。
Mt Cookをに行った後に長距離を歩いていなかったから、リハビリの意味も兼ねて。
クィーンズタウンとは違う雰囲気。
空港近くの街並みがオークランドの郊外に近い雰囲気かも、と思った。海に近いからだろうか。
倉庫のような建物がいくつか並ぶ道を歩いて行くと、住宅街に出た。
クライストチャーチで感じた違和感が無かったのは、ここが開けているからかもしれない、と思った。
建物はほぼ平家だし、家の間隔も密じゃない。
自分の違和感にまた一つ気づいた。今後、自分が住みたい場所のヒントになるな。と思った。
さらに行くと、大きな車道沿いにお店がチラホラ見えてきた。
「Beach」と書かれた看板が見えたので、ふらっと立ち寄った。行ってみると、大きな海水浴場だった。
後から調べて、Tahunanui Beachという有名な海岸だと知った。
ただその時は人が多かったから「嫌だな」と感じて、すぐにそこを去ってしまった。
其の参へつづく